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#twnovel@SIREN

良崎(@kanfrog)のツイッター小説などまとめブログです。

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No.120 初詣(雪椿)

「先生は、大晦日は?」「何もしない」そっけない返事に、話題選びを誤ったと気付いたがもう遅い。「テレビ見たり、初詣に行ったりとか」「いつもはしない、が」先生は私をちらりと見て、すぐ目を逸らした。「今年は合格祈願に行くつもりだ」「ご一緒しますね」「君の受験だものな」

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No.111

「ごきげんよう」何故かエプロン姿の先生に、反射的にごきげんよう、と答える。「その言葉遣いは」「君から貰ったエプロンの有効活用にな。今日の俺は君の執事だ」なるほどそういう設定か。「私は何をすれば――」「今日一日、おとなしく世話を焼かれなさい。……さて、お嬢様。珈琲はいかがですか?」

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No.81 大雪の日

牡丹雪の舞う空を見上げる先生に、私は尋ねた。「雪、好きですか?」「好きではない、が。枯れ木に積もるのは花のようでいいな。……俺がこんなことを言うのは、おかしいか」彼は笑顔を出し惜しみするかのように、すぐに真顔に戻る。「いえ。すごく素敵です」私は隣で雪解けを待つ。

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No.60 理雪へのお題『焼き付く記憶』 イメージカラー:緑色

木漏れ日がきらめく下に彼女は立っていた。俺を認め、ぐい、と首を曲げて見上げてくる。「藤倉、だったな?」「覚えてくださったんですか?」モノクロの俺の心にはおさまりきれないほどの若葉の緑。それに負けないほどの初々しさを放つ藤倉。眩しくて目を逸らしたが、灼きついた光景は消えなかった。

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No.59 椿へのお題『今だけがすべて』 イメージカラー:朱色

雨の中、遠ざかる朱いテールランプを見送った。先生の服を着た私の掌の中には、携帯電話。メールの文面はだいぶ前にできていて、あとは送るだけなのに。(――恐くない。今日は先生と一緒だったから、雷も平気だった。今の私は何も恐くない、今だけは!)私は両手の親指を重ね、送信ボタンを押した。

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No.53

「ずっと見ていただろう? 何か言いたいことでもあるのか」先生が心配そうに尋ねる。くたびれた白衣と銀縁眼鏡に隠された優しさが好き。でも言えるわけもない。「困らせたくありませんから」「俺は待てるぞ。君が大人になるまで」先生は子供のように微笑んだ。

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No.46

一月一日、校門前で先生とばったり出逢った。「お仕事ですか」「いや。何となく足が向いてしまってな」先生に会えるかもと思って、とは言えず「私も何となく」と答える。先生は沈黙ののち屈託なく言った。「私は初詣に行くが、何となく一緒にどうだ」「喜んで!」

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No.32

「恐い話をしよう」先生はなぜか口元を隠しながら言った。銀縁眼鏡の乗った顔は涼しげ。腕まくりの白衣だけが夏らしい。「怪談ですか?」「恐いと言っただろう」「先生が非科学的なことを真面目に話すのって、珍しいですね」「夏休みは残りあと――」「やめて下さい! 恐いです!」

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No.29

「柳の花言葉は『愛の悲しみ』『素直』だそうです、先生」彼女は無邪気に言った。「誰かを好きになるのって、幸せではないんでしょうか」曇りのない眼差し。彼女を想えば、悲しみなど溶けてなくなる。「今の俺は悲しくはない――いや、幸せ、だな」「……素直すぎるのはずるいです」

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No.22

「咲いたぞ」先生がそれだけを告げ、私もそれだけで悟る。そっと開けられた分厚いカーテンの向こうには、鮮やかなピンク色。オオヤマザクラ、と彼は言った。「春が来たな」「耐えた甲斐がありました」「俺達も、あと少し耐えるか」私が卒業するまではあと一年。次の春が待ち遠しい。

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