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#twnovel@SIREN

良崎(@kanfrog)のツイッター小説などまとめブログです。

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No.122 バレンタインネタ

「お父さん、これどうぞ」娘から手渡されるそれは、君のレシピのガトーショコラ。いつまでも君の味を食べられる、それは幸せだと思ってきたけれど。

「お母さんのとどっちが美味しい?」繰り返される問いに、年々熱がこもってゆく。成長だと喜べばいいのか、それとも。

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No.118 バレンタインネタ

「下足棚を開けるドキドキがねーよな、日曜だと」「入ってたことないでしょ」俺は幼馴染を睨み付ける。「だいたいお前何でうちに来てんだよ」「もっといい雰囲気であげたかったのに」投げつけられた紙袋から甘い香り。泣きじゃくる彼女を抱き締めると、もっと甘い匂い。

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No.112 エイプリルフール→4月2日

「僕、せんせーのこと好き」「もっと上手い嘘をつきなさい」日付が変わったのを確かめ、もう一度。「せんせ、大好き」「またそんなこと」「嘘じゃない」「からかわないの」軽くあしらう彼女を強引に押し倒し、囁く。「本気だって言ってんだろ」「嘘だったのね、子どものフリは」

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No.105

幼い日。落ち込んでいた彼を励まそうと、調理実習の残りのクッキーを二人で分け合った。彼は泣き濡れた瞳で笑っていた。そして今日、今度は彼が私に手作りのお菓子を差し出した。「あの時のクッキーが嬉しくて、職人になったんだ」パティシエの甘い言葉に、初恋の味がよみがえる。

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No.103

「仕事始めか」「何です、それ」宇宙人の嫁が尋ねるので、少々意地悪に教えてやる。「休みを楽しんでいた人々を地獄の底に叩き落とす恐ろしい敵さ」「人類に勝ち目は」「厳しい闘いだ」「では母星から援軍を呼びましょう」街はUFO襲来で機能停止。仕事始めどころではなくなった。

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N0.101

「初夢どうだった?」私が尋ねると、彼は頭を掻き掻き言った。「爆睡して夢も見ずに寝ちゃって」「昔から、『一富士、二鷹、三なすび、四わたし』って言うよ」おどける私。彼は大きく欠伸を一つ。「じゃ、君が出てくることを願って二度寝しよう」「寝正月したいだけじゃないの?」

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No.97

サンタに起こされて目が覚めた。「さっさと指示をくれ」「何がです?」「ベタか? トーンか?」思い出した。プレゼントに『完成原稿』をお願いしたのだ。作業が終わり、僕はサンタに礼を言う。「おかげさまで間に合いました」「そうかそうか」「あの、良かったら来年も」「嫌じゃ」

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No.88 ツイノベの日「鏡」その1

現実に疲れて逃げ込んだ世界は総てがさかさま。優しい友達に温かい家族、そしてもう一人の自分。彼は言う。「ここが気に入ったならずっといたらいい」「ああ、そのつもりさ」「どうせ元の世界じゃ誰もお前を待ってやしない」僕ははっとして踵を返す。僕を待つ人達の元へ帰るために。

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No.87 冬の雀

「冬の雀って可愛い」彼女が顔を綻ばせた。確かに、丸いフォルムは愛らしい。「夏より一回り大きいよな」「もこもこだね」もこもこ。「今、膨らまなかったか」「そんなはずないでしょ」もこもこ。「いや確実にでかくなってるぞ」「まさか」やがて地上は巨大雀に覆われた。もこもこ。

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No.82 冬コミ初日

「落ちましたよ」俺の声にその娘は猛ダッシュで戻ってきた。「君が落としたのは少年誌マイナーBL本? 青年誌王道NL本? オリジ百合18禁本?」「……ぶ」「ん?」「全部!」吹き出した俺を、彼女は涙目で睨む。「悪い?」「悪くない」「……ありがと」それが嫁との馴れ初め。

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