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#twnovel@SIREN

良崎(@kanfrog)のツイッター小説などまとめブログです。

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No.18

今年も、透視能力をフルに使う日がやってきた。力を使うとひどい倦怠感と頭痛に襲われるため、その後十分に休養を取らなくてはならない。それゆえ年に一度だけと自分に制限を課している。じっくり中を見通して、一言。「福袋ください」戦利品を手に帰宅する。今年も寝正月だ。

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No.17

書き上がった年賀状を手に窓を開けた。雪が舞い散る街には、除夜の鐘が響いている。窓枠を強く蹴って、俺は外へと飛び出した。駆けるように風を切って大晦日の空を飛ぶ。誰よりも早く、彼女のもとへ届けに行くのだ。

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No.16

雑煮を食べ食べ、彼女が蘊蓄を披露する。「餅には年神様の魂が宿るの。餅を通して力を貰ってるのね」「いるわけないだろ、神様なんて」「娘には力をやろう。野郎にゃやらん」「今、何か聞こえたよね?」「いや、空耳だろ?」俺は新年早々風邪をこじらせた。彼女は元気そのものだ。

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No.15

空は鉛色、街は真っ白。赤い鳥居に惹かれ、私は小さなお社で初詣。『もう帰るのかい』声はすれども姿は見えず、首を傾げながら向き直ると、狐面の青年がいた。「折角、神籤を大吉にしてやったのに」面の下で彼が笑う。会釈でやり過ごした私の背を、声が追いかける。「また来いよ!」

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No.14

久しぶりに書き初めをしている。文字は半紙から剥がれるように舞い上がり、少しだけ開けた窓の隙間から飛んで行った。書いたことが現実になる右手。この力に悩み、しばらく筆など握っていなかったけれど、今年はどうしても書きたかった。僕の「幸い」、あなたに届きますように。

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No.13

「おー、降ってきた」「ルーは雪好きなんだ」「珍しいからな。そっか、ラグは北の出身だから見慣れてるか」「ん、あまりいい思い出はないかな」「じゃあ、年越しは思い切り騒ぐぞ。塗り替えちまおうぜ、それ」「……うん!」

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No.12

「どうしたの、メア」「だれかと年を越すって、あったかいんだね」「そうだよ。今年も、来年も、あたたかいんだよ」「ずっとラシュリーと一緒ってことだよね。……うれしいなあ」

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No.11

「先生、ご実家はどうですか?」『まあ快適だな。これからちょっと抜け出して、年またぎで初詣に行くんだ』「お正月っぽくていいですね」『じゃあ一緒に行くか』「え?」『……さっきから外で待っているんだが』「え? ……わあ、ほんとだ! 今すぐ行きます!」

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No.10

「僕、今晩はここにいようかと思うんですけど」「しかし、いいのか?」「ヨシ兄からは許可貰ったので大丈夫ですよ」「……そうか(ふふ、嬉しいのう)」「何か言いましたか?(あ、喜んでる)」「い、いや、何も(しまった)」「それならいいんですけど(聞こえてたけどね)」

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No.9

「テスさん、日付が変わりました」「今年もよろしくね、ファー」「たった数秒が経過しただけだというのに、なんだか変です」「そうかな?」「……でも、嫌いではありません」

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