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#twnovel@SIREN

良崎(@kanfrog)のツイッター小説などまとめブログです。

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No.58 澪へのお題『かたくなに閉じた目』 イメージカラー:薄紫

「隣に座っていいですか?」茂みをかき分けて顔を出したのは、会って間もない人間。澪を再び明るい世界に導いてくれた恩人だ。彼に名を呼ばれたとたん、薄紫の霞は消え、光が差した。見ることをやめた自分が馬鹿だったのだ、と澪は自嘲する。ただ、かたくなに閉じていた瞳を開いてみれば良かったのだ。

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No.57 聖へのお題『隣に座っていいですか』 イメージカラー:純白

何と声を掛けようか、聖は迷っていた。草陰から垣間見えるのは白い着物を纏った少女。ひとりぼっちで膝を抱えている。彼女は山の神――しかし、聖にすがり付いてきた細い腕は人間のそれと何ら変わりなかった。ならば友人にするように、気軽に尋ねてみようか。「澪さま。……隣に座っていいですか?」

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No.56 ノイへのお題『話を聞かせて』 イメージカラー:紅色

『星狩りを追い払う』と出て行ったジズが戻ったのは明け方だった。彼は「ただいま」と目を細めた。くすんだ紅色の瞳が鮮やかに光るのは、潤んでいるからか。「少し休んだら、偽りじゃないあなたの話を教えて。私、ジズのこともっと知りたい」「奇遇ですね。僕も、ノイと沢山話したいと思っていました」

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No.55 カヤナへのお題『空を飛んだ日』 イメージカラー:赤紫

工房の弟子たちの試作品、人工の翼を背負って、おれは空へと飛び出した。みるみる大地が遠くなる。地平線の向こうはすでに赤紫の夕闇。燃えるような色に、一人になった日を思う。あの時飛べていたらと思ってももう遅いのだ。遙か下で、新しい家族たちが手を振っている。涙が乾くまでは飛んでいようか。

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No.54

これだけ降ったら、あの人も私に気付くはず。しかし街は大混乱になり、人々は空を呪った。雪女は自分の愚かさに落ち込んだ。彼も怒っているだろうか。恐る恐る見れば、嬉々として雪遊びをする彼がいた――彼女と仲睦まじく。雪女は泣き笑いで山へと帰る。街は再び吹雪に見舞われた。

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No.53

「ずっと見ていただろう? 何か言いたいことでもあるのか」先生が心配そうに尋ねる。くたびれた白衣と銀縁眼鏡に隠された優しさが好き。でも言えるわけもない。「困らせたくありませんから」「俺は待てるぞ。君が大人になるまで」先生は子供のように微笑んだ。

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No.52

「儂はお主の十倍は生きておる。大人じゃな」少女に化けた妖が偉そうに胸を張った。あどけない表情はどう見ても年下。「好きな食べ物は何ですか」「お饅頭じゃ」「好きな飲み物は」「熱くない茶かの」「趣味は」「お昼寝」「……オトナ?」「馬鹿にするな!」

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No.51

彼女は自分が雪女だと言い張る。正体を知られたからには、彼女が溶けるか僕が凍るか、二つに一つしかないのだと。「それなら私が消えましょう」「君に氷漬けにされるなら、僕は本望だよ」顔を見合わせて泣き笑い、僕らは旅立った。あやかしの掟も人間の掟も届かないところを探して。

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No.50

他人の心の色を見ながら、僕は通学中。休み明けの会社員は重い黒緑。コンビニバイトのお姉さんは元気な蒲公英色。「おはよう」と声を交わした彼女は恋する珊瑚色。相手は幸せだよな、と憂鬱な僕は深縹。「実はあたし、ずっとあなたのことが――」思わぬ告白に僕の心も一気に珊瑚色。

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No.49

「またスマホ?」「俺がこうしてスマホに魔王を閉じこめてるから平和なんだ」ゲームと現実の境目が分からなくなったのか。私はかっとなって、彼の手からスマホを取り上げて床に投げつけた。「封印は解かれた!」壊れたスマホからは黒い霧があふれ、たちまち世界を闇で覆い尽くした。

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